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簿記のネット試験と統一試験との違いは?メリットやデメリットとどちらを受験するべき?

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皆さんは簿記のネット試験について詳しく知っていますか?

元々は紙の試験しかありませんでしたが、ネット試験(CBT方式)は2020年12月より始まった試験制度です。

この記事では日商簿記検定のネット試験と統一試験の違いについて解説していきます。

この記事を書いた人

チャイ
学生時代に日商簿記1級を取得済み。公認会計士試験の受験経験あり。日商簿記2級・1級の試験を最短で合格できる方法を知っている。

※資格を持った方に記事を作成していただいております。

簿記のネット試験と統一試験との違いは?

簿記のネット試験と統一試験との違いは大きく4つあります。

試験日時

ネット試験は各試験会場が設定する日ですが、定期的に実施している場所や受験生の希望に応じて随時実施している試験会場もあります。

統一試験では、商工会議所が設定した日程で実施されます。

詳しくは商工会議所HPでご確認ください。

>>ネット試験

>>統一試験

解答方法

ネット試験でも計算用紙が配られますが、パソコンで解答します。

統一試験では解答用紙に書き込みます。

どちらも電卓を持ち込むことができ、問題を電卓で計算する所は変わりません。

試験会場

ネット試験のインターネット申込方式では全国140超のテストセンターで実施され、会場問い合わせ方式では全国120超のテストセンターで実施されます。

統一試験は各商工会議所指定の会場で実施されます。

合否判定

ネット試験は合否が試験終了後すぐ分かります。

合否と得点が画面に表示されるため、結果を待つ必要性はありません。

統一試験では合否判定に2週間程度待つ必要があります。

なぜ簿記のネット試験が誕生したの?

理由としては、コロナ禍で多くの試験が中止になり、受験機会が奪われたからです。

また、従来の試験方法では密を避けて試験を実施することが困難な地区などもあり、試験会場の確保ができませんでした。

そこで、ネット試験を採用することで予測不可能な事態に対応し、多くの受験生に受験機会を確保できるようになりました。

この制度により、予測不可能な事態が起きたとしても試験を実施できます。

簿記のネット試験のメリット

次の試験日まで待たなくていい

ネット試験はテストセンターで定期的に実施されており、自分の準備が整った時点で試験に挑戦できます。

試験は各テストセンターにより受験できる日が決まっていますが、受験できる日がとにかく多いです。

統一試験とは違い、テストセンターの場所を変えることで、希望する日にちを選択できます。

そのため、試験日程に合わせて勉強スケジュールを決める必要がなく、自分のペースで勉強を進められます。

また、定期的に実施されているためスケジュール的に受験できないといった問題もありません。

不合格になったとしても次の試験まで数か月待つ必要がなく、すぐに再受験できます。

受験機会がたくさんあることは、試験慣れや問題形式をよく知ることに繋がり、合格しやすいです。

合否の結果がすぐに分かる

ネット試験では、合否は試験終了後すぐに画面に表示されます。

また、試験結果は試験会場でプリントアウトし持ち帰ることができます。

統一試験の場合は、合否までに長い時間を要しますが、すぐに結果を知りたい人であればネット試験はうってつけだと言えます。

解答がプルダウンだから分かりやすい

プルダウンとは、プルダウンメニューをクリックすることで、あらかじめ作成されたリストから項目を選ぶ方法です。

プルダウンにより、自分でたくさんの勘定科目の中から適切なもの選んで解答用紙に書く必要がありません。

また、仕訳の問題を解く際、統一試験に比べてネット試験のプルダウンは選択する勘定科目が少ないため、分からない問題があったとしても正解できる可能性が大きいです。

限られた選択肢の中から適切な勘定科目をクリックするだけで解答を入力できるため、ミスも減りますし、正答可能性を上げられます。

簿記ネット試験のデメリット

パソコン操作が必要

ネット試験はパソコンで解答を入力するため、パソコンの操作ができないと合格はできません。

また、操作が遅かったり入力に戸惑ったりしたりすると時間が無くなってしまい合格は難しくなります。

このネット試験は統一試験と比べて時間が短く設定されています。

統一試験は120分あるのに対して、ネット試験は90分しかありません。

そのため、問題を素早く解くことができても、パソコン操作に慣れていないとその分時間をロスしてしまい不合格に繋がります。

ネット試験を受験する際には、パソコンで解答する練習をしたほうが本番で焦ることがなく安心して試験に臨めます。

事務手数料が別途発生する

受験料とは別に事務手数料が発生します。

インターネット申込方式では550円(消費税込)

会場問い合わせ方式では受験するネット試験会場により異なるので、受験する試験会場にてご確認ください。

>>商工会議所受験者専用サイト

合格証書が届かない

ネット試験では、合格するとデジタル合格証がダウンロードできます。

合格証のPDFをダウンロードすることができますが、紙の合格証は貰うことができません。

そのため、合格証は自分で印刷する必要があります。

簿記のネット試験と統一試験での合格率の違いは?

ネット試験の2級・3級の合格率は以下の通りです。

ネット試験

日商簿記2級

期間 受験者数 受験者数 合格率
2023年4月~2023年12月 78,980 29,188 37%
2022年4月~2023年3月 105,289 39,076 37.1%
2021年4月~2022年3月 106,833 40,713 38.1%
2020年12月~2021年3月 29,043 13,525 46.6%

日商簿記3級

期間 受験者数 受験者数 合格率
2023年4月~2023年12月 158,429 61,164 38.6%
2022年4月~2023年3月 207,423 85,373 41.2%
2021年4月~2022年3月 206,149 84,504 41%
2020年12月~2021年3月 58,700 24,043 41%

統一試験

日商簿記2級

期間 受験者数 受験者数 合格率
2023年4月~2023年12月 22,190 17,965 16.3%
2022年4月~2023年3月 51,100 40,721 9,764
2021年4月~2022年3月 78,400 62,785 24.6%
2020年12月~2021年3月 45,173 35,898 8.6%

日商簿記3級

期間 受験者数 受験者数 合格率
2023年4月~2023年12月 62,204 52,484 33.8%
2022年4月~2023年3月 120,271 100,632 37.8%
2021年4月~2022年3月 168,744 412,626 35.1%
2020年12月~2021年3月 70,748 59,747 67.2%

試験範囲や難易度は同じですが、合格率には大きく差があることが分かります。

統一試験では難易度に差があることや、ネット試験での復習がすぐにできる点などが合格率の違いになっていると考えられます。

簿記のネット試験と統一試験はどちらを受験するべき?

最近の合格率を見るとネット試験の方が高く合格者も多いです。

また、試験の難易度や範囲に違いはなく、統一試験とネット試験で合格した資格は同じ価値があります。

そのため、受験するのは合格率の高いネット試験をオススメします。

ネット試験であれば、自分のペースで勉強を進めることができますし、期間を待たずに受験できるため短期合格を狙うこともできます。

合否の結果も早いため、すぐに修正点や次の対策を考えることができモチベーションを維持しながら学習を進められます。

まとめ

統一試験とネット試験を比較すると、ネット試験は合格率が高くなり資格取得のためにはネットで受験した方が有利です。

難しいと言われる日商簿記ですが、ネット試験が導入されたことによって受験する機会が多くなり、合格者も増えてきました。

今からでも勉強することは遅くありませんし、受験機会が増えた今こそがチャンスです。

難しいからと諦めていた簿記をもう一度学んでみてはどうでしょうか。

seventh sense株式会社代表取締役
daisuke.konya
長年のフリーター経験を経て将来が心配になり個人で資格を17個保有。
独学や学校に通って取得。
コツさえつかめば中程度の資格は取れると考えている。
現在は経営者として活動中

無職や日雇い、フリーター、正社員、経営者と経験している稀有な存在。
■保有資格(一部)
日商簿記検定2級
全経簿記検定1級
色彩検定2級
全経計算実務検定1級
全経税務会計法人税法2級
全経税務会計所得税法2級
全経税務会計消費税法2級
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