法律 PR

行政書士は食えない資格?現役行政書士が嘘か本当かを解説!

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

「行政書士は食えないからやめておけ」

インターネットで行政書士について調べると必ず出てくる言葉です。

「行政書士で開業しても稼げるようにはならない」「すでに飽和状態だから新規参入はできない」「行政書士をやるぐらいならサラリーマンをやる方がマシ」

行政書士は1年で合格でき、年収1千万円も夢ではない資格と紹介されます。可能性があると思っていたのに、稼げない資格なら勉強しても意味がありません。

「食えない資格なら勉強はやめようかな」

ちょっと待ってください。無駄な資格であれば、そもそも国家資格である必要がありません。なぜ行政書士ばかり食えない資格だと言われるのでしょうか。

行政書士が食えないという言葉の裏には、本当に食えないという意味と、嘘が紛れ込んでいるんです。

行政書士は本当に食えない資格なのか。言葉の裏に潜む嘘とは何なのか。実際に行政書士事務所を運営した経験からお話しします。

この記事を書いた人

ryu
行政書士・高校教諭免許取得済み
資格就職試験指導で1000人以上の受験者の合格に導いています。

行政書士が食えないと言われているのはなぜ?

行政書士が食えない資格と言われる理由は廃業率の高さです。行政書士事務所を開業して10年後も残っている事務所は10%と言われます。開業しても10人に9人は廃業する世界なのです。なかなかに厳しい世界です。

廃業する理由は人によって様々ですが、10人に1人しか活躍できないのであれば、行政書士は食えないといわれても仕方がありません。

廃業率の高さ以外にも、行政書士の取り巻く環境や将来性から食えないと言われることが多いのです。

特に食えないと言われる理由は3つです。

・開業しても勝手にお客さんが来るわけではないから
・司法書士や弁護士などの上位職の存在があるから
・AIに仕事を奪われると言われているから

開業しても勝手にお客さんが来るわけではないから

行政書士が廃業する1番の理由が、開業すればお客さんが来ると思っていることです。人によっては行政書士会から仕事がもらえると思っていることがあります。

行政書士事務所を開業したら個人事業主です。経営者にならなければいけません。お客さんは自分で営業して獲得していく必要があります。この事実を知らない人が本当に多いんです。

行政書士試験に合格したから開業できる、と考えなしに開業すると廃業まっしぐらです。

開業する前にどうやってお客さんを集めるかを綿密に考える必要があります。考えてもお客さんが集まらないこともあります。その時にどうするかも考えておかなければいけません。

お客さんを獲得できなければ、当然売り上げも出ません。毎月、事務所を維持するだけのお金が出ていき、最後は資金が尽きて廃業。食えない行政書士の誕生です。

行政書士で稼ぐためには、まず、お客さんを集めるのが何より大事です。しかし、一番難しいのも、お客さんを集めることです。営業に失敗して廃業する人が多いので、食えない資格と言われるのです。

司法書士や弁護士などの上位職の存在があるから

行政書士が扱える書類は1万種を超えると言われるように、関われる業務範囲は多岐にわたります。中には他士業の業務の一部を行うこともできるんです。

特に業務内容が重なるのが司法書士や弁護士です。行政書士が基礎資料を作り、司法書士や弁護士がその後を引き継ぐこともあります。

しかし、行政書士ではできない業務ができるのが司法書士や弁護士です。たびたび行政書士の懲戒が問題になるのも、司法書士や弁護士が関係してきます。

交渉のエキスパート弁護士と行政書士の違い

裁判といえば弁護士です。交通事故の損害賠償や相続、離婚、債務整理の交渉ができるのが弁護士の強みです。ただ、行政書士もこの分野に関わることができます。交通事故の示談書の作成、遺言書や遺産分割協議書の作成などです。

ただ、注意したいのが書類の作成はできるが、交渉はできないという点です。行政書士が懲戒を受けるのも、この弁護士法72条違反が最も多いのです。弁護士しかできない業務を行ってしまい、罰則を受けてしまうのです。

弁護士で全てまかなえてしまうのであれば行政書士はいらないのではないか、という理由から食えない資格と言われるのです。

登記のエキスパート司法書士と行政書士の違い

登記と言えば司法書士の出番です。登記とは、個人や法人が持つ財産(不動産、物権、債権)上の権利を公に示すために登記簿に登録することです。例えば家を所有している場合、これは自分の物だ、と主張するときに登記が必要になります。

実はこの登記をするための書類の準備は行政書士もできるんです。ただ、書類が準備できるからと言って登記までしてしまうと、司法書士の業務を侵害することになります。

司法書士ができることをわざわざ行政書士が行う必要はない、という考えから食えない資格と言われているのです。

AIに仕事を奪われると言われているから

昨今のAIの進歩は目まぐるしい勢いで発達しています。自分が欲しい情報を入力すると数秒で答えを返してくれます。

書類作成が主な仕事である場合、AIに質問すれば的確な答えが返ってくるので、AIの回答をそのまま流用することもできます。

行政書士にとって仕事を奪われる可能性が一番高いのがAIです。自動で書類作成してくれるなら、自分で行った方が速いと考える人が多くなるためです。専門家に依頼することもなくなり、行政書士は食えなくなると言われているんです。

行政書士が食えないのは嘘?やりかた次第で稼げる

「ここまで食えないと言われると自信がなくなってきた」

ただ、食えないというのは本当でもあり、嘘でもあるんです。

「嘘ってどういうこと?」

実は行政書士は食えないという話は、単なる統計的な話でしかないのです。営業ができないから食えないと言われるのは当然として、廃業率10%というのは、どの職業にも当てはまることなんです。

今存在している会社が10年後も残っている確率は10%と言われています。この一般的な情報を行政書士に当てはめて、廃業率が高いと言っているに過ぎません。

司法書士や弁護士がいるから食えないというのも嘘です。士業は連携し合って一つの業務をこなすことがあります。その中心となっているのが行政書士であることも珍しくありません。

士業の状況を良く知らずに、行政書士は食えないという情報が蔓延しているだけなのです。情報を流している人が資格を持っていなかった、というのもよくある話です。行政書士は食えないという情報に惑わされてはいけません。

嘘を本当にするのは、あなたの実力次第なのです。

行政書士が食えないというのが嘘である根拠が3つあります。

・営業さえできれば仕事は舞い込んでくる
・多くの行政書士が成功している事例がある
・AIはすべての業務ができるわけではないし精度も低い

営業さえできれば仕事は舞い込んでくる

行政書士の生命線でもある営業ができれば廃業せずに事務所経営ができます。

私も人脈も経験もないところから稼げるようになりました。その秘訣は営業をしたからです。

営業と言っても方法は色々あります。

・知人・書士会へのあいさつ回り
・案内チラシのポスティング
・無料相談会への参加
・ホームページの開設
・起業家コミュニティへの参加

開業当初はとにかく自分を知ってもらうことが必要です。人が集まるところへ参加したり、無料相談会で相談者に親身になって受け答えしたり、やるべきことはたくさんあります。

「未経験で業務もできないのに営業して良いんだろうか」

業務ができるできないは後から考えましょう。お客さんがいなければ仕事すらできません。行政書士は日々勉強です。やったことが無い依頼が舞い込んでくることもあります。

依頼を受けるたびに勉強して、業務を一つ一つこなしていくんです。この時に士業仲間に顔を売っておけば、困ったときに手を貸してくれることもあります。横のつながりは宝物になるので、何よりもまず、どんな営業ができるかを考えましょう。

何度も試行錯誤して、お客さんを集められる方法を片っ端から試すんです。必ず自分に返ってきます。

多くの行政書士が成功している事例がある

先輩行政書士が活躍していることはもちろんですが、私と同時期に開業した人も現在バリバリの現役で仕事をしています。

行政書士登録のときに、同期の人と顔合わせをしましたが、その人は今は法人を作って自分の専門分野を確立して生計を立てています。

また、私は受験生時代に全国の行政書士仲間とつながりを作ることができました、年1回ぐらいのペースで会う機会を作っているのですが、個人事務所だったり法人だったりと形式は様々ですが、みなさん活躍されている方ばかりです。

行政書士は飽和状態だから食えないという話は真っ向から否定できます。これから新しく参入しても勝てる分野があるんです。

AIはすべての業務ができるわけではないし精度も低い

AIで自動的に書類作成ができると言いましたが、実は実務で使える書類をAIが作ることは不可能です。

AIは大量の知識をインプットさせるので、色々な質問を瞬時に回答することができます。ただ、この時にインプットする知識は一般的なものでしかありません。行政書士が実務で使っている書類は、インターネットで手に入るような様式ではないのです。ここは本当に企業秘密の分野になります。

また、AIで作った書類は要件が抜けていたりするので、現実では使えないことが多いのです。

また、AIは作業効率を上げることはできますが、人の気持ちを汲むことができません。行政書士が先生と言われいる理由は、相談者の本当の想いを引き出し、書類にまとめる力があるからなんです。ここがプロとしての真骨頂です。

私はAIに仕事が奪われるとは思っていません。仕事の効率は上げられると思いますが、書類作成するには相談者のニーズを引き出したり、役所とのやり取りが必要だったりします。これはAIにはできないことです。

人とのつながりが重視される士業だからこそ、今後ますます高い専門性が求められると考えています。

行政書士に合格して食えるようにするためには?

行政書士になるためには合格率10%の試験に合格する必要があります。

「難しい試験に合格できるだろうか」

理系出身でも独学で合格できるので心配ありません。

ただ、これから勉強する人に独学はおすすめしません。私は2回試験を受けて合格しました。その時にかかった費用はトータル16万円。予備校に通える金額です。

独学で不合格になってしまう原因は3つです。

・勉強のやり方がわからない。
・勉強内容がわからない。
・勉強のモチベーションが維持できない。

まさに三重苦です。わからないだらけの独学で勉強することはおすすめしません。

行政書士試験合格を目指すなら通信講座がおすすめ

本格的に勉強するなら予備校の通学講座を受講するのがおすすめですが、校舎に通わないといけないのがネックです。いつでもどこでも自分の好きなペースで勉強するようが勉強は続きやすいです。通信講座で勉強することをおすすめします。

「通信講座で合格できるの?」

今の通信講座は、授業がついていたり、質問制度があったり、オンラインでリアルタイムで講師に質問できたりと学習フォローが整っています。私も予備校の勤めていたことがあるので、講座の作り方は熟知していますが、どの通信講座も合格できる要素が揃っていると感じました。

・勉強のやり方を教えてくれる
・講師がわかりやすい授業をしてくれる
・モチベーションを維持する取り組みがある

独学の欠点を補う要素が全て含まれています。

行政書士試験は年1回です。1回の受験で合格を勝ち取れるよう、予備校の通信講座で疑問を解消しながら勉強をしましょう。

資格スクール
【2024年】資格スクールおすすめランキング!選びかたや安さで比較これから資格スクールで特定のジャンルを勉強したい、とお考えの人は多いのではないでしょうか。 今は手に職を持つ人が増えていることもあ...

稼げる行政書士になるためにセミナーを受ける

試験に合格しても、何もわからないまま開業するのは危険です。費用はかかりますが、予備校が開業セミナーを行っているので、受講して開業の準備を行うことが賢明です。

包括的な内容を扱ってくれるので、無料相談で自分の専門外の相談が来た時にも慌てることなく対応できるはずです。

ただし、ネットで見かけるよくわからないセミナーには絶対に申し込まないでください。ほとんどの確率で詐欺です。これから法律を武器に商売をしていくのですから、怪しいセミナーには引っ掛からないようにしましょう。

行政書士事務所を開業前に準備をすることが食えない行政書士からの脱却の一歩です。

まとめ

行政書士は食えないという人もいます。一側面から見れば本当ですし、見方を変えれば嘘でもあります。

・営業ができること
・今から参入しても稼げること
・AIにはできない専門性を高めること

私の経験から言って行政書士は食えない職業ではありません。やり方次第で業務の幅を広げられる可能性が秘められた職業です。

seventh sense株式会社代表取締役
daisuke.konya
長年のフリーター経験を経て将来が心配になり個人で資格を17個保有。
独学や学校に通って取得。
コツさえつかめば中程度の資格は取れると考えている。
現在は経営者として活動中

無職や日雇い、フリーター、正社員、経営者と経験している稀有な存在。
■保有資格(一部)
日商簿記検定2級
全経簿記検定1級
色彩検定2級
全経計算実務検定1級
全経税務会計法人税法2級
全経税務会計所得税法2級
全経税務会計消費税法2級
GoogleAnalytics個人認定資格


>>プロフィールはこちら
>>資格取得はこちら【賞状あり】