日商簿記3級に合格すれば、みなさんはきっと次の目標となる日商簿記2級を目指すはずです。
しかし、日商簿記2級は3級と比べるとかなり難しくなるため、一筋縄ではいかなくなります。
今回は、日商簿記2級に合格した私が体験記を解説しますので参考にしてみてください。
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日商簿記2級合格体験記
私が日商簿記2級を受験したのは、2010年の2月と6月です。
そうです、2月にいちど不合格になってしまったんですよね・・・。
実は2010年2月は魔の124回でして、合格率が12%しかありませんでした。
123回で38%、125回で40%だったのでかなりひどい問題配分だったと考えています。
そして、125回の6月に無事合格したというわけですね。
つまり、日商簿記3級は2009年の6月に合格し、すぐに日商簿記2級の勉強をはじめていたので合格までに1年かかりました。
本当は11月に受験すればよかったんですが、ヒヨってしまい2月になったと言う経緯があります。
日商簿記2級に合格するまではひたすら理解することが重要
日商簿記2級は、工業簿記は新たに追加されるため、自分が何をやっているのかをしっかり理解しなけばなりません。
流れ作業でやっていると確実に不採用となります。
おすすめの勉強方法は、
・誰かに日商簿記2級を教えてもらう
・テキストと問題集を買って一人ですすめる
日商簿記2級は、独学でやるにはかなりややこしいと思ったので、普通に通信講座か通学講座を選ぶべきだと言えます。
そもそも、ひとりだとモチベーションが下がりまくって時間の無駄です。
通信や通学なら、ちゃんと教えてくれますし、同じ志をもった受験生とのコミュニケーションもあるためモチベーションは下がりません。
個人的には、まわりに一緒に頑張る人がいたというのはかなり大きかったですよ。
日商簿記2級の合格は運にも左右されるのって本当?
日商簿記2級に合格するためには、かなり運も必要です。
と言いますのも、試験日によって合格率が全然違うからです。
以下は、直近の日商簿記2級の合格率です。
開催回 | 合格率 |
---|---|
161 | 26.9% |
160 | 17.5% |
159 | 30.6% |
158 | 24% |
157 | 8.6% |
156 | 18.2% |
155 | 中止 |
154 | 28.6% |
153 | 27.1% |
152 | 25.4% |
151 | 12.7% |
150 | 14.7% |
149 | 15.6% |
148 | 29.6% |
147 | 21.2% |
146 | 47.5% |
145 | 25% |
144 | 13.4% |
143 | 25.8% |
上記開催の平均は22%となります。
いやいや、159回、146回を除くとあとの回は激ムズですね・・・。
とくに149~151回はどれも合格率が10%台になっていますら、超難関資格と同じレベルになっています。
日商簿記2級の知識を持っているのに、1年間合格できなかった!なんてこともあるのでは?
157回の8%なんて、受験した人たちがかわいそうな気がしてなりません。(合格した人すごすぎる)
私が受験した回付近では、たまに合格率30%や40%がありましたが、ここ数年はえげつなく難易度が上がっていますね・・・。
もはや、独学でどうにかなるレベルなのかな?って疑問に思います。
過去の日商簿記2級の問題は専門家も苦言を呈していた
日商簿記などの専門家や講師から、SNSで問題がおかしい、ひどいというコメントが多数見受けられました。
SNSでは、たびたび炎上しているようです。
難しい、とかじゃなくておかしいというコメントが過去にありました。
ただ、157回を除くとまだ合格率はマシになりつつあるみたいですね。
個人的には、24%くらいで合格率を保ってほしいものです。
日商簿記2級の試験で意味不明な問題に出くわしたら
やはり、試験日によってはヘンテコな問題が出題されます。
リアルに日商簿記1級の範囲から出題されるケースもあるため、こればかりはお手上げとしか言いようがありません。
でしたら、他の問題を先に解ききること、解答に間違いがないのかどうかに時間をあてるべきです。
また、よくあるのが、解答があやしい場合AにしようかBにしようかを迷うことがあるはずです。
こういう場合って結局は先に答えたAが正解だった、なんてことがあるので、迷わないようにしましょう。
日商簿記2級に合格するためには?出題範囲
日商簿記2級に合格するためには、出題範囲を理解しなければなりません。
・簿記の基本理論(純資産と資本)
・諸取引の処理(有価証券・契約資産・手形)
・決算(引当金・棚卸減耗・有価証券評価差額金
・株式会社会計(資本剰余金・合併・本支店会計)
・工業簿記の本質(経営・原価計算)
・原価(原価計算基準・原価の種類)
・原価計算(意義と目的・手続き)
・工業簿記の構造(勘定体系・帳簿組織)
・材料費計算(材料費の分類・計算)
・標準原価計算(パーシャルプラン・シングルプラン)
・原価、営業量、利益関係の分析(損益分岐図表)
・原価予測の方法(費目別精査法)
・直接原価計算(意義と目的)
・製品の受け取り(受け入れと記帳・販売と記帳)
・労務費計算(労務費の分類)
・経費計算(経費の分類)
・製造間接費計算(固定予算・変動予算)
・部門費計算(原価部門の設定・集計)
・個別原価計算(個別原価計算の意義)
・総合原価計算(意義と種類)
・営業費計算(意義と分類)
どうでしょうか、日商簿記3級とは比較にならないくらいに出題項目が増えていますし、初見だと意味不明な用語ばかりですよね・・・。
日商簿記3級の出題範囲はこちら
これを見て独学でできる!なら全然いいですが、個人的にはおすすめしません。
とくに工業簿記は初見ですから、しっかり時間をかけて理解していくべきですよ。
日商簿記2級に合格するためにはいつから勉強するべき?
ものすごい要領がいい人、学校が商業だったのであれば、100時間くらいの勉強で合格するかもしれません。
しかし、一般的には300時間くらいは確保するべきです。
1日3時間の勉強であれば3カ月弱ですよね。
最近は合格率が低くなりつつあるのと炎上レベルの合格率の回に当たることを考えれば、半年から1年は時間を確保しておくべきだと言えます。
そう考えると、割と難しい資格だと言えますよね。
日商簿記2級の試験開催日は2023年ですと、
・2023年6月11日(日)164回
・2023年11月19日(日)165回
・2024年2月25日(日)166回
6月受験なら前年の12月から、11月受験なら6月から、2月受験なら9月からスタートされるといいでしょう。
合格をスムーズにいくのであれば、日商簿記3級は6月、日商簿記2級は11月、日商簿記1級(2月開催なし)は翌年の11月がベストです。
まとめ
日商簿記2級は、本当に価値のある資格だと思っています。
なぜなら、全業種で使えますし程よく難問だからです。
それだけ価値のある資格ですから、みなさんもチャレンジしてみてください。
できるだけ1発合格するように、通信や通学を検討してみてくださいね。