日商簿記は企業が求める資格ランキングの上位に入るほど需要があります。
そんな日商簿記ですが、履歴書にとりあえず書けば良い訳ではありません。
日商簿記は確かに価値がありますが、履歴書に書くべき場合と書いてもそこまで評価されない場合があります。
この記事では履歴書に日商簿記を記載するときの注意点や、評価されるのはどんな場合なのかを解説していきます。
チャイ
学生時代に日商簿記1級を取得済み。公認会計士試験の受験経験あり。日商簿記2級・1級の試験を最短で合格できる方法を知っている。
※資格を持った方に記事を作成していただいております。
Contents
履歴書に書ける簿記の種類は?最低何級から?
簿記検定にはいくつか種類が存在し、それぞれで履歴書に書ける級が異なります。
・日商簿記
・全経簿記
・全商簿記
日商簿記 | 全経簿記 | 全商簿記 | |
---|---|---|---|
級 | 1級~簿記初級 | 上級~基礎 | 上級~基礎 |
履歴書に書ける級 | 2級以上 | 1級以上 | 1級 |
日商簿記
まず、日本商工会議所が開催する日商簿記。
世間でいう簿記検定と言えば日商簿記である場合がほとんどです。
就活や転職などで有利とされる簿記の資格は、この日商簿記のことを指します。
1級から簿記初級まであり、2級以上は履歴書に書けます。
難易度としては、日商簿記が一番難しいです。
全経簿記
次に、全国経理教育協会が開催する全経簿記。
こちらは経理の専門学校に通う学生が主に受験する資格です。
世間ではあまり耳にしませんし、知名度も高くないです。
上級から基礎まであり、1級以上が履歴書に書けます。
難易度としては、日商簿記の次に難しいです。
全経簿記上級の方が日商簿記1級よりも合格しやすいと言われます。
全商簿記
全国商業高等学校協会が開催する全商簿記で、商業高校生を対象にした資格試験です。
会計の基礎レベルしか出題されず難易度は低めです。
商業高校を卒業した学生しかほぼ知りません。
1級から3級まであり、1級は履歴書に書けます。
履歴書に書いてはいけない簿記は?
書いてはいけない簿記は基本的にはありませんが、あまりに低い級は採用する側から評価を受けられません。
日商簿記の初級や全経簿記・全商簿記の2級以下は難易度が低く、簿記の知識を証明できないからです。
また、今の企業で求められる簿記は日商簿記を指しています。
全経簿記や全商簿記を履歴書に書いたとしても、採用する側がその資格自体を知らず、評価に繋がらない場合もあります。
そのため、履歴書に書いてアピールするのであれば日商簿記を書くことをオススメします。
履歴書に書ける級ですが、中小企業であれば日商簿記3級以上が応募条件の場合もありますが、基本的には日商簿記2級以上が求められます。
全経簿記や全商簿記の1級は専門学校・商業高校を卒業して初めて就職するときに役立つので、学生の場合は履歴書に書く価値はあります。
しかし、社会人が転職の際に全経簿記や全商簿記の資格を履歴書に書いたとしても、評価を受けられない可能性があるので注意してください。
履歴書で簿記を書く際に注意するポイント
正式名称で書く
正式名称で書かなければ、どの簿記資格を持っているのかを相手に正しくアピールすることができません。
略称や雑な表現を書くことは、履歴書を読む人に良い印象を与えません。
そのため、簿記検定に限らず資格を保有している場合は、正式名称で書くようにしましょう。
簿記検定は主催場所のホームページで正式名称を知ることができます。
履歴書に書くときは、主催場所のホームページで一度正式名称を確認することをオススメします。
正しい合格日で書く
嘘の合格日を履歴書に書くことは経歴詐称になるので絶対にやめましょう。
嘘がばれてしまうと相手の信用を損ない、最悪内定取り消し・解雇などが起こります。
また、採用する側が合格証明書の提示を求める場合もあり、嘘が発覚する可能性は大きいです。
合格日は主催場所のホームページや受験票で確認できます。
きちんとメモしておき履歴書に正しく書けるように準備しておきましょう。
簿記は仕事に関係ない場合は履歴書に書く必要はない?
仕事内容に簿記を使わないからと言って、履歴書に書かないのはもったいないです。
経理だけでなく、営業や企画・開発などの職種でも簿記の知識は必要です。
会社で働くうえで、会計が存在しない職種など存在しません。
簿記が分かる=会計についての教養がある証明なのでどの職種に行っても、会計の観点や、利益を出すためにお金をどう使うかの観点で考えられます。
そのため、会計を理解している人材は重宝されます。
しかし、履歴書に書いても評価をあまり受けない職種も存在します。
SEなど一部の技術職やデザイナーなどのクリエイティブ職などが該当します。
簿記を持っていてもプログラミングができない人はプログラマーとして採用してもらえませんし、簿記は持っているけどデザインができない人はデザイナーとしては不採用です。
資格は適材適所であり、すべての職種に有利になる資格は存在しません。
履歴書に書く場合には、きちんと評価されるかどうかを考えましょう。
簿記を勉強中の場合に履歴書はどう書くべき?
簿記を勉強中の場合はまだ取得していないため、資格取得欄に簿記検定の名前を書くことはやめましょう。
勉強中の場合は履歴書の自己アピール欄に現在勉強している旨を書くとよいです。
今現在取得していないとしても、将来的に取得する可能性があるのなら、一つのアピールポイントになります。
勉強している旨を伝えることで、企業が欲しい人材と自分がマッチする可能性もあります。
しかし、履歴書を書くとき勉強に躓いて合格するか分からない等のマイナスのイメージを伝えることはやめましょう。
勉強の進捗を正直に伝える誠実さは良いのですが、採用する側は合格できる人を欲しいはずです。
また、自分の実力を卑下している印象も与えてしまい採用する側に上手にアピールできません。
簿記の習得途中であることを書いてプラスのアピールを狙っているのに、採用する側へマイナスのアピールをしては意味がないです。
基本的にマイナスなイメージに繋がることは書かず、資格取得に向けて頑張っている旨を伝えましょう。
簿記を取得して履歴書に書きたい!最短で合格できる方法
当たり前のことですが、勉強なしには資格は取れませんし、資格が取れなければ履歴書には書けません。
しかし、現代人は忙しいため時間がなく、勉強にも時間を割くことが難しいです。
そこで、講座の中でも通信講座をオススメします。
講座であれば通勤時間やちょっとした休み時間を有効活用できますし、倍速講義も用意されておりコスパ良く勉強を進められます。
勉強するのに必要な重たい教科書やペンケースを持ち歩く必要はありません。
プロの作ったテキストや問題集、模試などがタブレットや携帯一つで完結するため、タブレットや携帯一つあれば勉強ができ、すぐに取り掛かることができます。
いつでも勉強できる環境ができるため、勉強へのハードルを下げることができ、動画やSNSを見るのと同じ感覚で勉強を続けることができます。
まとめ
簿記検定一つとっても種類があり、それぞれも受験者層も違いますが世間で求められる資格は日商簿記でした。
企業が求める資格ランキング上位に入っている日商簿記を取得すれば、就職や転職の際に選択肢を増やせますし、就職後のキャリア形成にも役立ちます。
自分自身の能力を適切にアピールするためにも、履歴書に書かれる簿記検定がどう評価されたり、簿記検定の種類について知っていただけたら幸いです。