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簿記の借方と貸方の違いは?分かりやすい覚え方を解説

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簿記の勉強を始めたときに必ず覚える必要がある借方と貸方。

皆さんは借方と貸方の違いをきちんと説明できるでしょうか。

プラスは右でマイナスは左という覚え方をしていては、基礎問題は解けても応用問題を解くことはできません。

そこで、この記事では簿記初学者に向けて借方・貸方についてと、日商簿記3級に合格するためのオススメの勉強方法を紹介いたします。

この記事を書いた人

チャイ
学生時代に日商簿記1級を取得済み。公認会計士試験の受験経験あり。日商簿記2級・1級の試験を最短で合格できる方法を知っている。

※資格を持った方に記事を作成していただいております。

簿記の借方と貸方とは?

借方・貸方とは勘定式貸借対照表を使って、企業の資産・負債・純資産の残高を表示する場所を決める時に使われるものです。

勘定式の貸借対照表とは元帳形式のように、借方に資産、貸方に負債・純資産を記載するものです。

借方は資産項目が記帳され、その資産項目が流動や固定、繰延と細かく分類されます。

貸方は負債・純資産項目が記帳され、負債が流動や固定、純資産が株主資本等に細かく分類されます。

借方・貸方という表現はすごい大きな枠で勘定科目をどこに記帳するかを決めているにすぎません。

プラスだから右などの覚え方は、ややこしくなるだけなので忘れてください。

簿記の借方と貸方の分かりやすい覚え方

簿記の借方・貸方を覚えようと言われると少し嫌な気持ちになりますよね。

借方には資産項目を記帳する。貸方には負債・純資産項目を記帳する。

これさえ理解していれば借方・貸方はマスターしたようなものなので、必死に覚えようとしなくても問題ありません。

簿記の借方と貸方のルールを知っておこう!

借方と貸方は必ず金額がピッタリ一致する

借方・貸方が一致する理由としては、左側を借方、右側を貸方と呼び、取引ごとに左と右の両側に分けて記録し、取引を原因と結果の2側面から把握する複式簿記を採用しているからです。

複式簿記とは、すべての取引を仕訳し集計する方法のことを指します。

具体的には、収益・費用・損失の発生が主な取引の原因です。

そして、結果とは原因の説明でも出てきたように財産の増加や減少のことです。

複式簿記を採用していることで、取引先や自分にどういったことが起きたのかなどの取引内容を知ることができます。

借方と貸方は資産や負債などに分けられる

借方・貸方に記帳される資産・負債・純資産はさらに細かく分類されていきます。

資産

資産は大きく3つに分類されます。

・企業の主目的である営業取引により発生した流動資産
・企業の主目的である営業取引以外で発生したものや、決算日の翌日から起算して1年以内に期限の到来しないものが含まれる固定資産
・企業が支出した費用のうち、支出したサービス等の効果が1年以上に及ぶもので、資産として処理した繰延資産

負債

負債は大きく2つに分類されます。

・企業の主目的である営業取引により発生した流動負債
・企業の主目的である営業取引以外で発生したものや、決算日の翌日から起算して1年以内に期限の到来しないものが含まれる固定負債

純資産

純資産は大きく2つに分類されます。

・株主に帰属する部分である株主資本
・それ以外の評価換算差額等

あくまでも決算整理仕訳がすべて終わり、貸借対照表に記帳していく際の話のため仕訳を行うときと混同しないように注意してください。

記帳するときと同じように、仕訳するときも借方には資産、貸方には負債・純資産項目のみを記帳するという意味ではありません。

借方貸方の勘定科目とは?

では、仕訳をするときの借方・貸方の勘定科目の意味とは何でしょうか?

借方には資産の増加と負債・純資産の減少が、貸方には負債・純資産の増加と資産の減少という意味があります。

借方 貸方
資産 増加 減少
負債 減少 増加
純資産 減少 増加

実際に仕訳をするときもこの表を思い出しながら勘定科目を当てはめると楽に解けます。

ではここで、仕訳をするときにプラスとマイナスを使って覚えるとどうなるか見てみましょう。

資産がプラスだと借方である左側に勘定科目を記帳し、資産がマイナスだと貸方である右側に勘定科目を記帳します。

逆に負債・純資産がプラス(増加)だと貸方である右側に勘定科目を記帳し、負債・純資産がマイナス(減少)だと借方である右側に勘定科目を記帳します。

プラスだと右(左)、マイナスだと左(右)という覚え方は、資産と負債・純資産の仕訳をするたびに逆にして考える必要があります。

試験本番にこんなことをしていては時間のロスですし、合格可能性も上がらないのでオススメしません。

借方・貸方と貸借対照表・損益計算書の関係性は?

借方・貸方と貸借対照表の関係性は、資産・負債・純資産をどこに記帳するのかの大枠を示す関係です。

では、損益計算書との関係はあるのでしょうか?

損益計算書とは、一定期間における企業の収益と費用を記帳して当期純利益を計算し、その期間の企業の経営成績を明らかにするものです。

損益計算書で計算された純利益が、貸借対照表の利益剰余金に加算されるということが決算整理で行われます。

利益剰余金は貸借対照表の貸方にある純資産項目にあたり、そこに損益計算書で計算された純利益が移動する関係があります。

借方・貸方と損益計算書の関係性はここだけです。

多くの場面で出てくる借方・貸方ですが、実は覚えることや理解することは少ないです。

簿記の借方と貸方の簡単な仕訳例

第1問

得意先A社に対する売掛金1,000円を回収し、同社振出の小切手を受け取り、ただちに当座預金に預け入れた。

解答

現金 1,000/売掛金 1,000

この問題では資産である売掛金が減少し、その代わりに資産の当座預金が増加しました。資産が増加したため借方に現金が記帳されます。

そして売掛金という資産が減少したため貸方に売掛金が記帳されます。それぞれの金額は1,000円であるため、現金と売掛金に1,000と金額を書けば完成です。

第2問

仕入先B社に対する買掛金700円を、小切手を振り出して支払った。

解答

買掛金 700/当座預金 700

この問題では負債である買掛金と、資産である当座預金の両方が減少しています。

負債の減少は借方であるため、借方に買掛金を記帳します。資産の減少は貸方であるため、貸方に当座預金を記帳します。

そしてそれぞれの金額は700円であるため、買掛金と当座預金に700と書けばおしまいです。

簿記の借方と貸方を理解すれば実務で使える?

この借方・貸方を理解するだけでも範囲は狭いですが十分に実務で使うことができます。

例えば、税務の確定申告を行う際にも役立ちます。

しかし、大企業や上場企業になるとより専門的な知識が必要になり、借方・貸方を理解しただけでは知識不足であり実務で役に立つことが難しいです。

簿記試験に合格するためには?

簿記試験に合格するためには講座を取ることが一番の近道です。

プロが作ったテキストや問題集、模試なども受けることができます。

さらに、最近は実際に専門学校に通わなくても通信講座で勉強することができます。

通信講座で学習することにより効率よくインプットとアウトプットができるようになり、合格可能性を大きく上げられます。

隙間時間に勉強することもできますし、わざわざ重たいテキストを持ち歩いて移動する手間もありません。

合格のために通信講座を検討してみてはいかがでしょうか。

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まとめ

今回は簿記初学者向けに借方・貸方を解説しました。

躓きやすい部分ではありますが、実際にはそこまで覚えることも多くなく一度理解してしまえば怖くもありません。

この記事が皆さんの疑問を一つでも潰すことができたら幸いです。

seventh sense株式会社代表取締役
daisuke.konya
長年のフリーター経験を経て将来が心配になり個人で資格を17個保有。
独学や学校に通って取得。
コツさえつかめば中程度の資格は取れると考えている。
現在は経営者として活動中

無職や日雇い、フリーター、正社員、経営者と経験している稀有な存在。
■保有資格(一部)
日商簿記検定2級
全経簿記検定1級
色彩検定2級
全経計算実務検定1級
全経税務会計法人税法2級
全経税務会計所得税法2級
全経税務会計消費税法2級
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